ドッグフードはなぜグレインフリーがいいのか?

ドッグフードはなぜグレインフリーがいいのか?
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ドッグフードには、様々な種類があります。 その中から選ぶ際に、栄養バランスを考えている人も多いでしょう。 しかし、人間が必要とする栄養と犬が必要としている栄養には、当然ながら違いがあります。 ドッグフードの場合は、グレインフリーが良いといわれているのですが、なぜその方がいいのでしょうか? その理由と合わせて、グレインフリーについて解説していきます。
穀物は犬に与えてはいけない?
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人間の食事は、穀物や野菜、肉類、魚などをバランスよく摂取することが望ましいとされています。
栄養が偏らないようにすることで健康にも良いのですが、これを犬の食事にそのまま当てはめてしまうと、大変なことになるかもしれません。
動物には、草食動物や肉食動物、そして両方とも食べる雑食動物がいます。
人間を分類するなら雑食になりますが、犬も実は雑食です。
ただし、犬の歯の形を見ると分かると思いますが、ほぼ肉食に近い雑食なのです。
肉食動物は、長い年月をかけて肉から栄養を摂取しやすいように進化してきました。
同様に、草食動物は野菜や穀物から栄養を摂取する形に最適化されているのです。
では、犬の場合はどうなっているのでしょうか?
犬は、雑食性なので一応は、肉だけではなく穀物や野菜も食べることができます。
ただし、だからと言って人間と同じものを食べられるわけではありません。
有名な例としては、犬にチョコレートを与えると毒になります。
また、ネギ類も中毒を引き起こすため、与えてはいけません。
チョコレートの場合は、犬の代謝速度が人間よりも緩やかなので、チョコレートに含まれている有毒成分が体内に蓄積されてしまうのがその原因です。
そして、ネギ類の場合は赤血球を破壊して、貧血などの症状を引き起こすことになります。
では、穀物の場合はどうなのでしょうか?
小麦やお米、トウモロコシなどを消化する際は、アミラーゼという酵素が必要とされています。
しかし、人間と比べて犬の体内には、その酵素がごくわずかしかないのです。
わずかでもある以上、ゆっくりと消化はされていきます。
ただし、それには人間と比較にならないほどの時間がかかるので、消化器官に大きな負担がかかることとなるのです。
犬の歯には草食動物や人間の奥歯のような臼歯がないので、穀物を吸収しやすいようにすりつぶしてから飲み込むこともできず、ほぼそのまま飲み込むことになります。
そのため、余計に消化しにくいのです。
その結果として、犬がお腹を壊したり、穀物に対してアレルギー反応を起こしたりすることもあります。
また、穀物は炭水化物であり、体内で糖質へと変化する事から、肥満の原因にもなります。
穀物を中心とした材料で作られているドッグフードの場合、炭水化物の過剰摂取となってしまうので、内臓脂肪などが付きやすくなり、肥満になる犬が増えてしまうのです。
人間もそうですが、犬も内臓脂肪は落ちにくいので注意しましょう。
だからこそ、ドッグフードにはグレインフリーの物を選ぶべきなのです。
グレインというのは穀物のことで、要するに原材料として穀物を使っていないということです。
ちなみに、グレインフリー以外にもグルテンフリーのドッグフードもあります。
これは、穀物の中でも特に、小麦などの麦類から生成されるたんぱく質の一種を含んでいないということです。
グルテンはアレルギー反応を引き起こす原因とされているので、アレルギー対策をしているものの穀物自体を含んでいないということではないので、注意して下さい。
おすすめのドッグフード
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グレインフリーのドッグフードがおすすめとは言いましたが、だからといってただ肉だけを与えていれば良いという訳ではありません。
犬にとって必要な栄養素をしっかりと含んでいながら、穀物を使っていないものを選ぶべきです。
人間と同じく、犬も必要な栄養が不足していると様々な病気の原因となったり、体力が落ちたりします。
栄養をしっかりと取れて、なおかつ上質な食事となるものとしては、プレミアムドッグフードといわれるものを選ぶといいでしょう。
一般的なドッグフードの多くは、安く嵩増しができる穀物を多く含んでいます。
また、日持ちしやすく味付けを簡単にできるよう、様々な添加物も大量に含まれていることがあるのですが、犬にとっても添加物が体にいい訳はありません。
プレミアムドッグフードの場合は、グレインフリーで添加物も無添加、もしくはごく少量だけとなっていて、とにかく犬の健康に気を使って作られています。
種類は様々ですが、肉類を主原料としていて材料の50%以上は肉、あるいは魚となっています。
愛犬のアレルギー対策やカロリーコントロール、高血圧予防などに気を使っている人も多いでしょうが、プレミアムドッグフードならこれらも満たしています。
愛犬のためにも、上質なドッグフードを選びましょう。
まとめ
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昔は、犬の食事に人間と同じものを与えていることが良くありましたが、現代では人間と同じ食事だと塩分が多すぎて健康に悪いということが広く知られています。
ただ、穀物が犬の健康に良くないということは知らない人も多く、病気の原因になることも聞いたことが無いようです。
愛犬のアレルギー対策や高血圧予防、カロリーコントロールなどを考えるのであれば、穀物をたくさん使っているものは避け、それらを満たしているプレミアムドッグフードを選びましょう。