コラム28 猫に危険な生活物質

コラム28 猫に危険な生活物質

・エッセンシャルオイル
アロマテラピーや芳香性の生活嗜好品に成分使用されている精油を吸引、皮膚・経口摂取すると、ネコの肝臓はその成分を解毒できず、重篤な後遺症が残ったり回復不能の致命的な事態に陥ることになる。

・鎮痛剤・解熱剤・感冒剤・サプリメント
グルクロン酸抱合能力が低いことなど、ヒトとネコの違いゆえに、鎮痛解熱剤として用いられるアセトアミノフェンは肝障害などを起こすためイヌやネコへの使用は厳禁であり、風邪薬に代表されるヒト用の家庭薬も同様である。

・養毛剤
壮年性脱毛に有効な外用薬ミノキシジルが付着した頭部をネコがなめるだけでも心機能に問題が起こり得るとされる。

・湿布薬
非ステロイド性消炎鎮痛剤の一種で、筋肉痛や関節痛を和らげる効果の湿布や軟膏に含まれていることがある成分フルルビプロフェンをネコが摂取してしまうと、腸や腎臓に中毒症状が現れ、食欲不振、倦怠感、嘔吐、下血などを起こし、死亡に至るケースも複数件あったことに関しての報告と注意が、2015年4月にアメリカ食料医薬品局(FDA)から発表されている。摂取する経路は、薬剤を使用した飼い主の皮膚や、そこから薬剤が付着した衣服・家具・ネコの身体からの経口であろうとみられている。