コラム14 シャム

コラム14 シャム

古来よりタイには3種のネコ、シィ・サワット(コラットの原型)、スパラック(バーミーズの原型)、そしてシャムが存在していた。中でもシャムは王室や貴族、寺院など、高貴な血筋の家系でのみ飼うことが許されるなど非常に尊い扱いをうけてきた。

シャム猫の特徴的な毛並みであるポイントカラーはブルー、シール、ライラック、・チョコレート・レッド・トーチ・リンクスに分けられる。どれも茶色の薄さの度合いである。このポイントの色の濃さには体温が影響しており、生まれたばかりは白い被毛に覆われているが、耳や尻尾の先などの体温の低い部分からポイント色の発生が見られ、やがて耳、顔、足と尻尾の先に特徴的なポイントを生じる。そのため、老猫では全体的に毛色が濃くなる傾向がある。

純血種の代表格として扱われるように特徴ある性格を有し、賢く、感受性が高く、時として激しい自己顕示欲を見せる場合がある。繁殖期のオスの鳴き声はうるさく、人間との相性も軽視できないため、繁殖などを考えた飼育の際には注意が必要。活発で自分から人に関わろうとし、落ち着きの無いように感じる場面もあるが、人が遊んであげるととても喜ぶ。高い場所を好み、木登りなどは非常に得意。人を選び、心を許した相手にこそ忠誠心をみせる姿はまさに女王と称するにふさわしい気高さを漂わせているとも言える。