コラム②スコティッシュ・フォールド

「折れ曲がり」を意味する英語の「フォールド (fold)」という名が説明するように、最大の特徴は、前方に折れ曲がりながら垂れた耳である。加えて短めの首、丸い顔、丸みを帯びた小柄な身体も、独特とされている。「耳の先に触れずに頭上に手を乗せられる唯一の猫」でもあり、小さく折り畳まれた耳に大きな眼という特徴から、その外観はフクロウのようと形容される。
耳
その耳は優性遺伝で発現するもので、折れ曲がり具合には様々な段階が存在している。折れ耳は生まれた時からでなく、生後13 – 23日目に生じ始める―すなわち耳が畳まれ始める。また通常の耳を持つ猫と比べ、耳の伝染病を罹患しにくいという実利的な特質がある。が、耳道の閉塞により耳垢排出不全を起こし外耳炎を起こすケースもある。全てのスコティッシュフォールドが折れ曲がっているわけではなく、立ち耳も存在する。